主人公の『五代鬼六』はアーケードにある花屋の二階に事務所を構える私立探偵。
シャーロックホームズ以外のミステリーを心より愛する探偵小説マニア。ロクに依頼もない貧乏探偵にもかかわらず、玉に来る依頼も興の乗らない場合は受けない。それでも生活に困っていないのは、本人いわく「大財閥につながる家系の末裔…」だかららしい。
少女の名は『有坂・ウェバー・メアリー』。
名前から判るように日本人の父と、ドイツ人の母を持つハーフで帰国子女。しかし、外見からも喋り口調からも、ハーフっぽい部分がまるでなし。強いて言えば、日本人の女性と比べ手足のパーツがちょっとばかり大きいぐらいだが…本人に靴のサイズを尋ねるとブッ飛ばされるので要注意だ。
一癖も二癖もあるこのコンビ。
噂に名高い、私立鈴成学園の『UMA研究会』の部外顧問とその部長である。
この学園で失踪事件が発生する。
古より続く血脈、旧き一族の存亡を賭けたゲームが幕を開ける。